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専門家コラム

SNS採用で効果的な新卒採用を実現

2024-03-21 テーマ: 人材採用

SNS採用で効果的な新卒採用を実現
採用活動におけるSNS活用の基礎知識を解説


新卒採用市場の変化を捉え、トレンドを押さえた採用活動に取り組むことが必要


新卒採用市場の変化

売り手市場化が止まらず、新卒採用に苦戦している企業は依然として多い。
このような環境下でも、過去の取り組みを踏襲した採用活動を継続している企業も多いのではないだろうか。

新卒世代の価値観や働き方の変化は多様かつ日進月歩である。
その価値観は一定ではなく、職場に「安心」を求める人もいれば、「やりがい」を求める人もいる。
企業側は多様化する価値観に柔軟に対応する採用戦略を打ち立てる必要があり、発信する情報量や就職後どのような働き方が実現できるかイメージできることは求職者にとってプラスになりえる。

上記の背景を踏まえるとSNSを通じた情報発信や求職者とのコミュニケーションは時代にマッチしており、採用戦略を構築する上で一つの軸として捉えていただきたい。 本コラムでは、SNSを用いた採用(ソーシャルリクルーティング)について解説する。


現代の就活における情報収集方法

新卒世代にとって、インターネットは非常に身近な存在である。
それ故、インターネットから情報を得ることにも抵抗はなく、息を吸うように様々な情報をインターネット上から獲得することができる。
企業HPやナビサイトからはもちろん、近年はX(旧Twitter)やInstagramなどを代表とするSNSでの情報収集が活発となっている。
SNSからは企業のリアルな情報を得やすいのが特徴である。
オフィスや食堂の写真を見て働く環境を具体的に想像できたり、社員が映っている動画を見て社風や職場の雰囲気を想像できたりと、一昔前は実際に職場訪問しなければ得られなかった情報が簡単に手に入るのである。そのような情報ツールがあるおかげで、求職者は自分の働き方によりマッチした企業を選択しやすくなる。


企業側のメリット・デメリット

インターネットには誰でも簡単に情報を発信できる手軽さがある一方、些細なミスが大きな出来事に発展するケースもある。
以下の内容を含め、SNS採用の知識を十分付けたうえで取り組まれることをおすすめする。

【メリット】
1.働く現場の雰囲気や社風など、自社のイメージを伝えやすい
(1)自社の魅力が一番伝わる方法で、一番伝えたい内容を、自由に伝えることができる
(2)説明会では伝えられない生きた情報を伝えることができる
2.運用コストがかからない
(1)媒体コストや採用報酬を払う必要がない
(2)拡散力が強いため、掛けた人件費以上に大きな宣伝効果を生む可能性がある
3.早期のミスマッチを防げる
(1)多くの情報を求職者に伝えることができるため、マッチ度の高い採用につながる
(2)一方的な情報発信だけでなく、求職者とのコミュニケーションを取ることにより双方の理解度を向上できる

【デメリット】
1.炎上リスクがある
(1)企業を代表するアカウントとなるため、適さない情報を発信した場合、世間からバッシングを受ける可能性がある
2.中長期的な運用が必要となる
(1)効果が出るまで時間がかかるため、継続的な運用が求められる
(2)アカウントを長期間放置するなど中途半端な運用をした場合、求職者の意欲を下げる可能性がある
3.運用担当者の投稿スキルが必要
(1)投稿ネタや投稿タイミングなど、運用担当者は一定のスキルが必要(運用しながら身に着けていく必要がある)


SNS採用の効果的な活用事例

効果的にSNSを活用いただくため、投稿の切り口について紹介する。
SNSへの投稿内容は、大きく以下2つに分類できる。

1.会社や業務に関する投稿
目的:自社の特徴や仕事内容に対する興味・関心の向上
投稿例:社員インタビュー、オフィス公開、強み・やりがいの紹介、業務内容紹介 など

2.仕事とは一切関係のない投稿
目的:自社の認知度向上
投稿例:職場で〇〇してみた(踊ってみた、ドッキリしてみた など) など

どちらの投稿内容でも成功すれば採用に繋がる可能性は高い。
「バズり」が発生するのは「2」が多いが、難易度が高い。
自社の特性を把握したうえで、訴求したい内容と合致する投稿スタイルを選択する必要がある。


さいごに

採用手法には様々な方法がある。
ハローワークやナビサイト、ダイレクトリクルーティング、人材紹介など、選択肢は膨大であり、すべての手法に取り組むことは難しい。採用手法を選択する判断軸として「採用したい対象に対して、自社の魅力を十分に伝えることができるか」という観点を持っていただきたい。SNS採用は導入ハードルが高いと感じる採用担当者が多く、敬遠しがちな手法であるが、上手く活用できれば非常に大きな成果につながる採用手法である。採用手法の特性を踏まえたうえで、自社に適した方法を実践いただきたい。

本コラムの内容が、採用活動成功の一助となれば幸いである。


※本コラムは山本が、タナベコンサルティングの経営者・人事部門のためのHR情報サイトにて連載している記事を転載したものです。

【コンサルタント紹介】
株式会社タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部 コンサルタント
山本 幸生

人材業界にて、製薬・食品・化学業界から公的機関・大学まで、約100社の採用課題の解決支援を行う。また、マネージャーとして、業務オペレーション改革を実施したのち、当社に入社。「社員全員が満足して働ける会社づくり」を信条に、企業成長と社員満足度向上の両立を目指したコンサルティングを行う。

株式会社タナベコンサルティング コンサルタント
創業60年以上 約200業種 15,000社のコンサルティング実績 企業を救い、元気にする。皆様に提供する価値と貫き通す流儀をお伝えします。
強い組織を実現する最適な人づくりを。 企業において最も大切な人的資源。どのように育て、どのように活性化させていくべきなのか。 企業の特色や風土、文化に合わせ、組織における人材育成、人材活躍に関わる課題をトータルで解決します。

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