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課長、Google社みたいな豪華社食うちにも欲しいっスね。

2012-03-01 テーマ: 新卒採用、新卒研修、教育、組織

最近Google社などのIT企業の職場にビリヤード台が置いてあったり、社内でスケボーを

していたり、豪華な社食でシェフが料理をしてくれたり、と豪華社内施設や福利厚生が話題だ。

また、全業務の内20%の時間を自分の好きな事をしてよいという「20%ルール」も注目されている。

 

4月に入社してくるあなたの会社の新卒社員たちもきっとこのニュースを憧れの目で見ていたのでは無いだろうか。

 

新卒社員が入社前の理想と現実のギャップから陥る「リアリティーショック」

この一番の原因は「社会を知らない」という一言に尽きる。

 

あなたが仮に、このGoogle社の「超高待遇」について新卒社員達から尋ねられたら何と説明するだろう。

「じゃーGoogle社に行けばいいだろ」

「そりゃー、うちとは規模が違うよ」

「俺もできればあんなところに勤めたいよ」

などと言ってしまう上司では、新人たちもがっかりだろう。

 

上司がGoogle社の超高待遇の理由をきちんと説明できれば、その中で社会の厳しさを教え、

かつ新卒社員たちに「今の会社を選んで正解だった」と思ってもらえるはずだ。

 

Google社の社員たちの多くが新しい革新的アイディアを生み出すことで給料をもらっている。

しかも、Google社は世界中から優秀な人材を採用して常に競い合わせている。

同社のリクルート活動がとても活発なのに加え、我こそはという優秀な人材が自ら入社を希望してくるからだ。

今、「世界で最も競争の厳しい職場」の一つと言える。

 

さらにアメリカは日本のような厳しい「解雇制限」が無い。

アメリカでも解雇は以前より難しくなっているとはいえ、短期間に実績を出すことができなければ、

その会社に居続けることは出来ない。

あなたの会社と比べ競争の激しさはどうだろうか。

 

また憧れの「20%ルール」について、最近Google社が20%ルールの時間に何をするかはマネージャーと事前に打ち合わせの上決定され、管理されていることを明かした。しかも、その時間も評価の対象になる。20%の時間を「自由に過ごしてよい」というわけではなかったのだ。

 

この20%ルールがIT業界などの 「クリエイティブな職業」 にとって有効なことは、心理学上の多くの実験から認められている。

新しいアイディアは、「自主的な活動」の中から生まれやすく、強制されると生まれづらい。

20%ルールは、「IT業界」が利益を出すために必要なルールであって、単なる企業風土や企業文化ではないのである。

「自由な時間が増えれば社員が喜び、モチベーションが上がる」 などというものでは無い。

従業員が「高い成果を出すための仕組み」 なのだ。

常に新しいアイディアを生み続け、実績を出し続け、世界中から集まった優秀な社員達としのぎを削る。

その実態はやはり「激しい競争の場」なのだ。

 

「社会は甘くない」

「自分の身の丈に合った会社を自分で選んだ」

 

と新卒社員に思ってもらうためにも、こんな話を新人たちに聞かせるのも良いのではないか。

株式会社Human&Society 代表取締役
労働問題を企業人事で活かすことのできる日本でも数少ない労務人事の専門家。 従業員30,000人規模の企業の人事部長を務めた人事のプロ。
1,000件を超える労働問題・訴訟・外部労働組合との団体交渉、100件を超える労働基準行政対応などを責任者として直接対応し、企業負担を最小限に抑え解決に導いた実績を持つ。

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