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「新卒採用」の注目ニュース

今年の新入社員、上司にリーダーシップはもう求めていない!?~理想の上司像が今年もさらに変化。2017年度新入社員対象4,799人アンケート:トーマツ イノベーション

[2017.04.25]

トーマツ イノベーション株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 眞﨑大輔)は、2017年度入社の新入社員のキャリアに対する意識についてアンケートを実施しました。アンケートは東京・横浜・名古屋・大阪で当社が開催した新入社員研修の受講者4,799名を対象に、2017年4月4日~14日に実施しました。

本アンケートは2014年度から毎年実施していますが、理想の上司に求めるものとして「リーダーシップ」を選択する新入社員が年々減少傾向にあります。3年前の理想のリーダー像は、「リーダーシップを抜群に発揮して部下を引っ張る」というものでしたが、今年最も回答が多かったのは、昨年に引き続き部下に寄り添うことができる「優しい上司」「相談できる上司」でした。社会人としての今後のキャリアについてはっきりと考えている新入社員は減少傾向にあり、また将来転職をしたいと考えている人は2年連続増える結果となりました。企業としては、上司の在り方について見つめ直すとともに、キャリア形成支援について検討する必要が出てきていると言えます。調査結果のサマリは以下の通りです。

 

【調査結果のサマリ】
1. 今後のキャリアをはっきりと考えていない新入社員が増えている
2. 「今の会社で働き続けたい」という新入社員は2年連続で減少
3. 上司に「リーダーシップ」を求める新入社員は減っている
4. 「プライベート優先」で、「定時に帰りたい」新入社員が増えている

 

今後のキャリアをはっきりと考えていない新入社員が増えている
将来会社でどういう役割を担いたいかを聞いたところ、管理職/専門家になりたいという人の割合は減少傾向が続き(昨年と比較して、「管理職」0.8ポイント減、「専門家」2.2ポイント減)、「特にキャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていたい」「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」という人の割合が増加する結果となりました(昨年と比較して、「楽しく仕事をしていたい」1.8ポイント増、「今後決めていきたい」1.0ポイント増)。

将来管理職/専門家になりたいと答えた人にそれぞれの理由について聞いてみると、「わからない」と答えた人の割合が過去3年と比較して高い結果となりました(昨年と比較して、「管理職になりたい理由がわからない」3.8ポイント増、「専門家になりたい理由がわからない」3.0ポイント増)。これらのことから、「今後のキャリアについて、はっきり考えていない」「考えてはいるが、理由は不透明」という人が増えていると推察され、企業としては、社員のキャリア形成支援により一層力を入れることが必要になってきていると言えます。

 

「今の会社で働き続けたい」という新入社員は2年連続で減少
今の会社での勤続意向について聞いたところ、「できれば今の会社で働き続けたい」という回答の割合が2年連続で減少、昨年と比較して5.8ポイント減少しました。性別でみると、男性では4.4ポイント、女性では7.9ポイント、昨年と比べてそれぞれ少ない回答となりました。

これに付随して、「そのうち転職したい」という回答が昨年と比べて4.0ポイント増加する結果となりました。こちらも性別でみると、男性では4.7ポイント、女性では2.9ポイント、昨年と比べてそれぞれ多い回答となりました。また女性において、「家庭に入りたい」という回答が昨年から5.4ポイント増える結果となりました。昨年の就職活動が「学生が就職先を選ぶ」という比較的売り手市場であったことを受け、社会人になった後も「転職する」「家庭に入る」などの選択肢を残したまま、自身のキャリアを柔軟に捉えている人が多いと推察されます。

 

上司に「リーダーシップ」を求める新入社員は減っている
自分のキャリアアップにつながる理想の上司について聞いたところ、男性は「プライベートのことも相談に乗ってくれる上司」(39.3%)、女性は「優しく指導をする上司」(41.1%)が最も多い回答となりました。この結果は昨年と同様です。

一方で、「リーダーシップのある上司」が男女ともに3年連続で減少、昨年と比べて全体で4.1ポイント減少する結果となりました。性別でみると、男性では昨年比3.7ポイント減、女性では同4.7ポイント減となりました。3年前の2014年度の結果と比較すると、全体で10.2ポイント減少しています。性別で見ても同じ傾向を示しており、学生がイメージする「リーダー像」そのものが変化してきていると推察されます。

 

「プライベート優先」で、「定時に帰りたい」新入社員が増えている
今後1~3年間の会社での労働時間について聞いたところ、「定時に帰りたい」と答えた人の割合が3年連続で増加、昨年と比較して5.7ポイント増える結果となりました。それに伴い、「仕事・成長のためにできるだけたくさん働きたい」という人の割合は昨年から5.1ポイント減少しました。

また、20代の時間の使い方として、「プライベート優先」「仕事とプライベート優先」「自己投資とプライベート優先」と答えた人の割合の合計は昨年と比べて8.3ポイント増加しました。これは、昨今、報道等で話題となっているワーク・ライフ・バランスや働き方改革に対する意識が学生にも浸透していることの表れと考えられます。

 

【調査概要】
調査対象者: 当社の提供する新入社員研修の受講者(研修は東京・横浜・名古屋・大阪で開催)
調査時期: 2017年4月4日~4月14日
調査方法: 自記式のアンケート調査
サンプル数: 4,799名(男性2,805名、女性1,994名)

 

◆本リリースの詳細については、こちらをご覧ください。

(トーマツ イノベーション株式会社 http://www.ti.tohmatsu.co.jp/ /4月24日発表・同社レポートより転載)

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