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「新卒採用」の注目ニュース

インターンシップ等に関する特別調査

[2023.04.13]

株式会社ディスコ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:新留正朗)は、2024年3月卒業予定の大学生(理系は大学院修士課程含む)を対象にインターンシップ等についての考えを尋ねました。学生の満足度はどうだったのか。また、就職意向などにどのような影響があったか。参加したプログラムの内容や感想、参加企業への就職志望度などを調査し、分析しました。(調査期間:2023年3月7日~16日、回答数773人)

<< 主な内容 >>
1.インターンシップ等の情報収集
最初に、インターンシップや仕事研究プログラム等の募集情報(募集企業)を具体的に探し始めた時期を尋ねた。3年生の「6月」が3割強で圧倒的に多く(36.5%)、6月までに7割超が情報収集を開始(計 76.0%)。さらに、よく探していた時期を複数回答で尋ねたところ、「6月」から「8月」にかけて4割台で多く、8~9月の夏休み中の参加に向け熱心に企業を探す学生が多かったことがうかがえる。一方で、9月以降も3割以上の月が続くなど、長く情報収集を行っていた様子も見て取れる。
なお、参加したプログラムを知ったきっかけは「就職情報サイト」が最多で、約半数を占める(49.6%)。 

2.応募先を探す際に重視した点
応募先を探す際の条件として項目を示し、それぞれ重視した度合いを尋ねた。
「とても重視した」という回答が最も多いのは「学業に支障が出ないこと」。45.3%が選び、学業との両立が多くの学生にとっていかに重要視されているかがわかる。その結果、夏季休暇中に参加が集中していると見られる。
「とても重視した」と「やや重視した」を合計すると、最も多いのは「プログラム内容の詳細が記載されていること」で、8割を超える(計 83.7%)。内容が曖昧なものを敬遠する学生が少なくないことが読み取れる。「本選考での優遇が期待できること」「実践的な仕事を体験できること」がそれぞれ7割超(計 74.0%、計 72.6%)。「採用直結型であること」は半数強(計 55.2%)。

 3.参加したプログラムの内容
次に、学生モニターが参加したプログラムの概要を確認したい。参加したもののうち主なものを5社まで選んでもらい、時期・日数・形式、プログラム内容等を報告してもらった。
参加形式の分布を見ると、「オンラインのみ」で開催されたものへの参加が過半数を占め(57.7%)、「対面のみ」(34.0%)を約20ポイント上回る。参加したプログラムの内容は、両形式とも「講義・座学」が最多。「グループワーク」はオンラインでやや多く、「社員との座談会」は対面の方が多い。「仕事体験」を伴うものや「職場見学」は形式による差が大きく、対面がオンラインを圧倒的に上回る。
参加日数も形式によって違いが見られる。オンライン形式は1日以内の短期プログラムが約 7 割を占めるが(計 68.1%)、対面形式では1日以内と複数日程の割合は拮抗している。
参加した業界は文理別に集計した。文系学生はサービス業が約3割で最も多いが、比較的分散している。理系学生はメーカーへの参加が過半数を占めるのが特徴的(55.0%)。

4.仕事内容の理解度
ここからは、実際に参加したプログラムの感想などについて見てみたい。
参加することで仕事内容を「十分理解できた」プログラムは半数強(56.4%)。業界研究や企業研究を目的に参加する学生が大半だが、十分な理解にはつながらなかったものも少なくない(計 43.6%)。
これを参加日数別に比較すると、「半日」のプログラムでは「十分理解できた」は半数未満で(45.9%)、「それなりに」の方が多い(49.3%)。対して、「5日間以上」のプログラムでは「十分理解できた」が7割以上に上る(73.0%)。参加日数が増えれば社員と接する時間が増えたり、実際の仕事を見る機会が設けられたりして、仕事に対する理解が深まるのだろう。

5.プログラムの満足状況
プログラムに参加した満足度を尋ねたところ、「大変満足」が 46.9%と4割強。「やや満足」(41.3%)とあわせると9割近くに達し(計 88.2%)、満足度は総じて高い。ただし、実施内容や日数などにより違いが見られる。ここでは「参加日数別」「社員との接点有無別」、自身の「成長実感別」の3つの指標で確認したい。
まず、参加日数別。「大変満足」の割合に注目すると、「半日」は35.7%と3割台。日数が増えるにつれ数字が上がり、「5日間以上」になると6割を超える(67.9%)。参加学生の満足度は長期のものの方が高くなる傾向が顕著に表れている。 

6.参加前後の就職志望度の変化
インターンシップ等のプログラムへの参加前後で、その企業への就職志望度がどう変化したかを調べてみた。参加前は「この企業に就職したい」は3割未満だったが(27.2%)、参加後は 45.6%へと、20ポイント近く増えている。プログラムを通じて企業や仕事内容への理解を深めたことで、就職先として意識したり、志望度合いを高めたりする学生が少なくないことがわかる。

7.プログラム参加企業への就職エントリー
参加したインターンシップの「満足度」と「就職エントリーの有無」との関係性を調べた。「大変満足」したプログラムでは「エントリーした」が約 7 割(69.8%)。逆に、満足度の低いもの(やや不満/大変不満)では「エントリーするつもりはない」が約6割(59.8%)。満足度が高いほど、就職活動が始まってからその企業に「エントリーした」割合が高く、相関関係が顕著に表れている。 

8.事前選考経験と通過率
参加にあたり事前選考が実施されるプログラムへの応募経験と通過率を、プログラムの開催時期別に尋ねた。事前選考のある夏のプログラムに応募したことがある学生は8割を超え(81.4%)、秋(56.3%)、冬(61.8%)を大幅に上回る。平均社数も夏が10社に対し、秋冬はその半数程度と、圧倒的に多い。
一方、通過率を見ると、夏季が 48.8%で最も低く、半分以上は落選している。秋冬の通過率は6割前後まで上昇する。夏季は長期プログラムの開催が多く、その分事前選考への応募も多いが、人数の制約もあり、参加の倍率が高いことが読み取れる。

9.学生にとって適切な実施時期
インターンシップ等のプログラムに、学期中に参加しやすい曜日・時間帯を、形式別に尋ねた。まず対面を見ると、土曜日、日曜日の昼間はそれぞれ6割を超えるのに対し、平日の昼間はいずれも1割台にとどまる。夕方以降はやや増えるものの、2割台後半で土日の半分程度。
オンライン形式では、対面に比べると平日でも参加しやすいという人の割合が増加し、昼間では3割前後、夕方以降になると5割強に上る。ただし、やはり土曜日、日曜日の方が圧倒的に多く、週末や長期休暇中の開催が望ましいことが表れている。インターンシップ等のプログラムが増加する中、学業への配慮が一層求められている。


<調査対象>
調査対象:2024年3月卒業予定の全国の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生含む)のうち、インターンシップ等のプログラムに1社以上参加経験がある者
回答者数:773人(文系男子224人、文系女子236人、理系男子208人、理系女子105人)
調査方法:インターネット調査法
調査期間:2023年3月7日~16日
サンプリング:キャリタス就活2024学生モニター(2016年卒以前は「日経就職ナビ・就職活動モニター」)

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社ディスコ / 4月6日発表・同社プレスリリースより転載)

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