採用見通し調査(新卒:2025年卒)
新卒採用の充足率は75%を割る。引き続き高い採用意欲 大手企業の半数程度でインターンシップ(タイプ3)実施見込み
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)内の、人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、民間企業における、2025年卒の新卒者を対象とした採用見通しに関する調査を行いました。このたび結果がまとまりましたのでご報告いたします。
2025年卒者の新卒採用見通し(大学生・大学院生)
・新卒採用数が「増える」企業の割合は15.6%であり、「減る」は4.8%であった。「増える-減る」のポイントは+10.8%ポイントで、2024年卒の+11.9%ポイントから減少した。「増える」は2024年卒の15.5%から横ばいだが「減る」が2024年卒の3.6%から+1.2%ポイントとなり、「増える-減る」のポイントが減少した。
・従業員規模別、業種別ともに全ての区分において「増える」が「減る」を上回った。従業員規模別では、1000人未満企業に比べて1000人以上企業の方が「増える-減る」のポイントが大きい。業種別では、機械器具製造業(+15.5%ポイント)、情報通信業(+14.8%ポイント)、飲食店・宿泊業(+14.4%ポイント)、小売業(+14.2%ポイント)で「増える-減る」のポイントが大きい。
新卒採用見通しの前年比較の推移(大学生・大学院生)
・「増える-減る」のポイントは+10.8%ポイントであった。コロナ禍による景況感悪化のため、2022年卒は10年間続いた採用数増加の傾向が途絶え、マイナスとなった(-3.9%ポイント)。その後、2023年卒、2024年卒では一転して「増える-減る」のポイントが増加したが、2025年卒についてはやや減少した。
・2024年卒に比べて「増える-減る」のポイントは減少したものの、依然として「増える」の割合が「減る」の割合を大きく上回っており、採用意欲は引き続き高い傾向にある。
2024年卒採用における充足率(大学生・大学院生)
・10月1日時点の2024年卒の新卒採用の充足率(=2023年10月1日時点の内定数÷2023年4月時点の採用予定数)は74.7%となり、前年に引き続き、2014年卒以来でもっとも低い水準となった。高い採用意欲に対し、実際の採用は計画通りに進んでいない状況と考えられる。
インターンシップ(タイプ3)の実施状況・目的(大学生・大学院生)
・汎用的能力・専門活用型インターンシップ(タイプ3)の開始に伴い実施状況と目的を尋ねたところ、「実施済・実施予定」が27.6%となった。従業員規模が大きいほど「実施済・実施予定」の割合が高く、5000人以上企業では53.5%となった。
・実施目的は「学生の企業・仕事理解の促進」が65.8%と最も高い。特に大手企業ほど高く、「専門人材への早期アプローチ」の選択率は中小企業の方が高かった。
<調査概要>
調査方法:電話・FAX・インターネットにて回収
調査対象:従業員規模5人以上の全国の民間企業 7,750社
有効回答数:4,306社(回収率55.6%)
調査実施期間:2023年10月2日~11月9日
調査機関:リクルートワークス研究所
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社リクルート / 12月20日発表・同社プレスリリースより転載)