「良い人材の採用」を成功させるためのアウトソーシング
システムの活用で「採用コア業務」に注力
採用アウトソーシング導入の目的には、さまざまなものがある。一般的なのは、「コスト削減」や「少ない人員で採用実務に対応する」といったものだろう。しかし、それらの目的も「最終的に良い人材が採れなければ、まったく意味がない」と言い切る採用アウトソーシング会社がある。それがシンカだ。同社独自の応募者管理システムを使いこなすことで企業は、人材を「選抜する」「口説く」「共感させる」といった「採用のコア業務」にかける時間を増やすことができる。
競合に勝つための採用アウトソーシングを提供
---まずは、御社の採用アウトソーシングサービスのコンセプトをお聞かせください。
もともと私どもは、1995年に採用コンサルティングの会社としてスタートしました。「良い人材の採用を成功させる」ことを目的に、さまざまなサービスを拡充してきた結果、現在は採用アウトソーシングがメニューの中心になっています。
アウトソーシングといいますと、どうしてもコスト削減や採用担当者が少ない中で業務をまわしていくことを目的とされることが多いのですが、私どもはあくまでも「良い人材を採用するために、当社のアウトソーシングを活用していただく」ことをコンセプトにしています。
現在の新卒採用では、大量の応募者の中から本当に良い人材を選びだし、入社まで誘導するための実務量が非常に多く、企業にとって大きな負担となっています。人事がこの実務に忙殺されて、人材の本質を見極めたり、口説いたりするプロセスまで力が回っていないのが実情です。
そこで、私どもは長年の経験から得たナレッジと自社開発の応募者管理システム「e-Fit(イーフィット)」を使って、もっとも効率的な業務フローと実務遂行パワーをご提供しています。これによって、企業の人事採用担当の方は、アウトソーサーにはできない「選抜」や「説得」といった「採用のコア業務」に、時間と労力をかけることができるのです。
もちろん、実務を効率的、スピーディーに進めることによりコスト削減なども実現しますが、私どもはそれを最大の目的と考えていません。最終的に、各社が狙った人材を必要数採用できたかどうか…そこをゴールとして、採用プロジェクトに関わらせていただいています。
---サービスの中心になっている、応募者管理システム「e-Fit(イーフィット)」とはどのようなものでしょうか。
WEBでご提供している応募者データベースシステムです。自社でサーバーなどを管理する必要はなく、インターネットに接続したパソコンがあれば利用できます。
類似のシステムは、多くの就職メディア会社にもありますが、アウトソーシング会社である私どもでは、これを「オペレーションサービスとセット」でご提案しています。代表的なすべての就職メディアからのエントリーをデータベースに取り込み、さまざまな条件で整理して個別に管理できます。
学生に対しては、一人ひとりに「マイページ」が用意され、企業からのメッセージがきめ細かくカスタマイズされて表示されます。たとえば、学生がアンケートで「仕事内容を詳しく知りたい」と答えれば、仕事情報を掲載したWEBページや会社案内パンフレットのページが表示されるといった仕組みです。企業の人事部が対応するとなると大変ですが、この実務のプロセスも、私どもにすべておまかせいただくことができます。
こうしたWEBやシステムを活用した情報提供は、今後ますます重要になると考えています。「やはり直接会うのが一番」という声もお聞きしますが、学生の約半年間の就活期間中に、仮に1人1時間ずつ10回面接したとしても、合計で10時間しか会えません。それ以外の時間を有効に使うことこそが、競合に勝つ採用へとつながるのではないでしょうか。
データベース連動型適性試験「タンジェント」は定額で利用可能
---現在、特に注力されている新しいサービスについてお教えください。
2010年にリリースした新サービスが、「e-Fit(イーフィット)」に連動する適性試験「tanθ(タンジェント)」です。従来は、適性試験を行うにしても、従量制で人数分の費用がかかりましたので、まず誰に受けさせるかということが問題だったと思います。
この「tanθ」は定額制のサービスを設けており、また、所要時間も15分と短いので、エントリーしてくる全学生に、自然と受験してもらうことができます。試験結果は自動的に「e-Fit(イーフィット)」のデータベースに取り込まれ、入力などの手間は一切かかりません。この適性試験の結果をもとに、自社のハイパフォーマーと似た適性傾向を持った学生だけを会社説明会に呼ぶといった活用方法も可能です。
実は、この「tanθ(タンジェント)」のベースになっているのは、適性試験の定番の一つ「CUBIC」です。すでに多くの受験実績があり、その精度に定評があるテストなので、安心して利用することができます。
もちろん、適性試験は採否を決めるための一要素ですが、大量の母集団から会社説明会参加者の絞り込みのほか、面接時や内定後の口説きなどのさまざまなプロセスで、活用することができます。学生にとっても、すでに活躍している先輩と適性が近いと言われれば、自分に自信を持って入社することができ、定着率のアップなどにも繋がると考えています。
上質なコールセンターサービスで差をつける
---2007年に資本提携された、コムテック社のコールセンターサービスも強みだとうかがっています。
コムテック社とは資本提携以前から業務上のつきあいが長かったので、非常に品質の高いコールサービスであることは知っていました。特に大手金融機関のコールセンター業務に実績があり、就職というデリケートな内容の電話も安心してまかせられるオペレーターが多く在籍していること、個人情報などの秘密保持がしっかりできることが特色です。
私どもはこのコムテック社のグループである強みを活かして、コールセンターと応募者管理データベースが一体となったシステムを構築しています。これにより、まずメールを発信して、反応がない学生だけに電話をかけるといった、フレキシブルな対応が可能です。メールから電話に切り替える判断なども非常にスピーディーにできますので、内定出しのタイミングを競合と数時間単位で競い合うようなきわどい場面にも、大きな効果を発揮します。
現在、採用プロジェクト全体にトータルに関わらせていただいている企業は約120社で、一部のサービスをスポットでご利用いただいている企業も含めると200社以上になります。採用予定数では数名から数百名まで対応していますが、母集団が2,000名以上になる規模であれば、「e-Fit(イーフィット)」を活用した効率化を実感していただきやすいかと思います。
--ありがとうございました。クライアント企業の採用成功を最終目標として全サービスを提供されている、御社の姿勢がとてもよく理解できました。
企業データ
社名 | 株式会社シンカ |
---|---|
本社所在地 | 〒164-0001 東京都中野区中野2-19-2 中野第一OSビル2F |
事業内容 |
|
設立 | 1995年10月1日 |
代表者名 | 代表取締役 太田 和人 |